![]() アグリカナーゼ感受性切断部位を有する潜在関連タンパク質構築物
专利摘要:
本発明は、潜在関連ペプチド(latency associated peptide:LAP)および薬学的活性物質を含む融合タンパク質であって、該LAPおよび該薬学的活性物質が、アグリカナーゼタンパク質切断部位を含むアミノ酸配列によって連結されている融合タンパク質を提供するものである。 公开号:JP2011507498A 申请号:JP2010538889 申请日:2008-12-17 公开日:2011-03-10 发明作者:ギリアン アダムス;ユチ チェルナボスキー 申请人:クイーン メアリー アンド ウェストフィールド カレッジQueen Mary and Westfield College; IPC主号:C12N15-00
专利说明:
[0001] 本発明は、薬学的活性物質に潜在性をもたらし、該薬学的活性物質がアグリカナーゼの作用によって放出される、タンパク質、タンパク質誘導体、およびDNA構築物の使用に関する。このような製造物は、関節炎および癌の治療において有用である。] 背景技術 [0002] 多くのサイトカインおよび成長因子は、厳格な制御機構のもとで発現される。これらの遺伝子発現は、感染などの環境刺激、細胞間の相互作用、細胞外マトリクス組成物における変化、および接着分子による相互作用または他のサイトカインの刺激を介した相互作用によって調節されている。] [0003] 転写および転写後レベルでの制御に加え、いつくかのサイトカインは、第2のシグナルが細胞を活性化しない場合、培地中に放出されない。サイトカイン活性のための調節の第3のレベルは、潜在型の形態で分泌され、且つ炎症、創傷治癒および組織修復の過程が生じるサイトカイン部分を放出することによって「活性化」される分子において見出されている(Khalil N, Microbes and Infection, 1, 1255-1263 (1999)(非特許文献1))。この後者の局面において、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGFβ)は最も関心を集めている。] [0004] TGFβは、アミノ末端の潜在関連タンパク質(latency associated protein:LAP)およびそのCOOH末端の活性なTGFβサイトカインから構成される二量体潜在型サイトカインとして合成される(Roberts and Sporn, Peptide Growth Factors and their Receptors: Sporn, MB and Roberts, AB, Springer- Verlag, 419-472 (1996)(非特許文献2); Roth-Eicchorn et al., Hepatology, 28 1588-1596 (1998)(非特許文献3))。前駆体ペプチドは、タンパク質切断およびグリコシル化によって処理されるためのタンパク質分泌およびゴルジ体への分子の誘導に必要なシグナルペプチド(1〜29残基)を含む。LAPドメインは、アルギニン(277〜278)でのタンパク質切断によってTGFβから分離される。成熟TGFβは、279位のアラニンで開始する。TGFβを保護することに加え、LAPは、他の分子との相互作用に必要な重要な残基を含む。最近、LAPドメインにおける変異は、常染色体優性のカムラチ-エンゲルマン症候群に関連していると考えられている(Janssens et al., Nature Genetics, 26, 273-275 (2000)(非特許文献4))。224位と226位のシステインは、2つのLAPの間の分子間のジスルフィド結合において重要である。これらのセリンへの変異は、分子を「活性」な状態にする(Sanderson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92, 2572-2576 (1995)(非特許文献5); Brunner et al., Mol. Endocrinol. 6, 1691-1700 (1992)(非特許文献6); Brunner et al., J. Biol. Chem, 264, 13660-13664 (1989)(非特許文献7))。RGDモチーフ(245〜247)は、インテグリンとの相互作用を促進する(Munger et al., Mol, Biol, of the Cell, 9, 2627-2638 (1998)(非特許文献8); Derynck R, TIBS, 19, 548-553 (1994)(非特許文献9))。TGFβをコードする核酸は、US 5801231(特許文献1)に記載されている。] [0005] 間葉、上皮および内皮起源の細胞型を含む、試験された最も多くの細胞型において、TGFβは、TGFβ、および潜在型TGFβ結合タンパク質(latent TGFβ-binding protein:LTBP)に共有結合したその潜在関連ペプチド(LAP)プロペプチド二量体からなる潜在型の形態で分泌される。LTBPはまた、TGFβの分泌および折りたたみに必要とされる(Miyazano et al.,EMBO J. 10, 1091-1101 (1991)(非特許文献10); Miyazano et al., J. Biol. Chem. 267, 5668-5675(1992)(非特許文献11); Eklov et al., Cancer Res. 53, 3193-3197 (1993)(非特許文献12))。システイン33は、潜在型TGFβ結合タンパク質(LTBP)の第3の8システイン-リッチリピートとのジスルフィド架橋のために重要である(Saharinen et al., The EMBO Journal, 15, 245-253 (1996)(非特許文献13))。トロンボスポンジン(Schultz et al., The Journal of Biological Chemistry, 269, 26783-26788 (1994)(非特許文献14); Crawford et al., Cell, 93, 1159-1170 (1998)(非特許文献15))、トランスグルタミナーゼ(Nunes et al., J. Cell, Biol. 136, 1151-1163 (1997)(非特許文献16); Kojima et al., The Journal of Cell Biology, 121, 439-448 (1993)(非特許文献17))、およびMMP9、MMP2(Yu and Stamenkovic, Genes and Dev, 14, 163-176 (2000)(非特許文献18))などの酵素によるLTBPの修飾は、潜在型複合体からTGFβの活性部分を放出することができる。] [0006] サイトカインは、細胞間の相互作用の可溶性局所メディエーターとして作用する天然産物である。これらは様々な多面的作用を有し、これらのいくつかは、治療目的のために利用され得る。scFv(Lode et al., Pharmacol. Ther, 80, 277-292 (1998)(非特許文献19))およびvWF(Gordon et al., Human Gene Therapy, 8, 1385-1394 (1997)(非特許文献20))を用いた特異的細胞型へのサイトカインの標的化は、サイトカイン複合体の活性サイトカイン部分に完全に焦点を合わせている。] [0007] 薬理学的に活性なタンパク質またはそのような物質に基づいた他の薬剤は、標的化された組織において生物学的に有効な濃度に達するように非常に高濃度で全身に投与されなければならず、それらの使用および効果を制限する、例えば毒性などの望ましくない全身性の影響を引き起こす傾向にある。] [0008] TGF-βのLAPを用いた薬学的活性物質に潜在性を提供するための、そのようなシステム構成の基礎となる原理は、WO 02/055098(特許文献2)に記載されている。本発明者らは、このシステムに基づき、潜在型の形態にある薬学的活性物質を提供するための改良された手段を開発した。] [0009] US 5801231 WO 02/055098] 先行技術 [0010] Khalil N, Microbes and Infection, 1, 1255-1263 (1999) Roberts and Sporn, Peptide Growth Factors and their Receptors: Sporn, MB and Roberts, AB, Springer- Verlag, 419-472 (1996) Roth-Eicchorn et al., Hepatology, 28 1588-1596 (1998) Janssens et al., Nature Genetics, 26, 273-275 (2000) Sanderson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92, 2572-2576 (1995) Brunner et al., Mol. Endocrinol. 6, 1691-1700 (1992) Brunner et al., J. Biol. Chem, 264, 13660-13664 (1989) Munger et al., Mol, Biol, of the Cell, 9, 2627-2638 (1998) Derynck R, TIBS, 19, 548-553 (1994) Miyazano et al.,EMBO J. 10, 1091-1101 (1991) Miyazano et al., J. Biol. Chem. 267, 5668-5675(1992) Eklov et al., Cancer Res. 53, 3193-3197 (1993) Saharinen et al., The EMBO Journal, 15, 245-253 (1996) Schultz et al., The Journal of Biological Chemistry, 269, 26783-26788 (1994) Crawford et al., Cell, 93, 1159-1170 (1998) Nunes et al., J. Cell, Biol. 136, 1151-1163 (1997) Kojima et al., The Journal of Cell Biology, 121, 439-448 (1993) Yu and Stamenkovic, Genes and Dev, 14, 163-176 (2000) Lode et al., Pharmacol. Ther, 80, 277-292 (1998) Gordon et al., Human Gene Therapy, 8, 1385-1394 (1997)] [0011] 本発明の第1の局面により、潜在関連ペプチド(LAP)および薬学的活性物質を含む融合タンパク質であって、該LAPおよび該薬学的活性物質が、アグリカナーゼタンパク質分解部位を含むアミノ酸配列によって連結されている融合タンパク質が提供される。] [0012] 本発明は、添付の図面に関連して例として記載される。] 図面の簡単な説明 [0013] TGFβ1、2および3(ヒト、Hu)、TGFβ4(ニワトリ、Ck)、TGFβ(カエル、Fg)の前駆体ドメインのアミノ酸配列を示す。矢印は、TGFβ1および成熟TGFβのシグナルペプチドの切断を生じる、タンパク質分解プロセッシングの位置を示す。N-結合グリコシル化部位は、インテグリン細胞認識配列として下線を付与する(Roberts and Spom, Peptide Growth Factors and their Receptors: Sporn, MB and Roberts, AB, Springer-Verlag, Chapter 8, 422 (1996))。 ADAMTS-4エピトープ配列の複数の配列のアライメントとファージミド切断および生成されたADAMTS-4切断モチーフの対応する平均パーセンテージを示す。特定の位置において40%より高い頻度で見出されたプレドミナントなアミノ酸は、灰色の背景で示された関連するアミノ酸とは対照的に、黒の背景で表示されている(Hills et al J. Biol. Chem. 282 11101-11109 (2007)から再現された)。 ADAMTS-4感受性LAP-IL-4の発生を示す。一過的にトランスフェクトされた293T細胞の上清のウエスタンブロットは、抗IL-4抗体によりプロービングされた。トランスフェクションの48時間後に血清不含上清を回収し、組換えMMP-1またはアグリカナーゼ(いずれもH. Nagase, Kennedy Instituteによって提供された)無し(−)または有り(+)で37℃で一晩インキュベートした。LAP-MMP IL-4切断の特異性は、MMP-1によってのみ切断され、一方、Agg1およびAgg2構築物は、ADAMTS-4によって切断されるが、MMP-1によっては切断されないことに注意されたい。Agg1およびAgg2は、Hills et al.(J. Biol. Chem 282(15): 11101-11109; (2007))による配列B05およびB06に対応する。 アグリカナーゼ構築物の全長オープンリーディングフレームおよびDNA配列を示す。アグリカナーゼ部位の前および後のGGGS配列は、イタリック体で示され、EcoR1およびNot1クローニング部位は、太字および下線で示される。アグリカナーゼ部位は太字で示される。mIL-4は、ポリヒスチジンテールおよびCOOH末端でタグを付けたエピトープを有する。図4は、B06切断部位を有する構築物を示す。 アグリカナーゼ構築物の全長オープンリーディングフレームおよびDNA配列を示す。アグリカナーゼ部位の前および後のGGGS配列は、イタリック体で示され、EcoR1およびNot1クローニング部位は、太字および下線で示される。アグリカナーゼ部位は太字で示される。mIL-4は、ポリヒスチジンテールおよびCOOH末端でタグを付けたエピトープを有する。図5は、B05切断部位を有する構築物を示す。] 実施例 [0014] LAP、アグリカナーゼタンパク質切断部位および薬学的活性物質を含む融合タンパク質は、潜在型の薬学的活性物質の部位特異的活性化を提供してもよい。本明細書において使用される「部位特異的活性化」との用語は、一般的に言えば、アグリカナーゼタンパク質切断部位での部位特異的切断によって、薬学的活性物質に与えられた潜在性を除去または減少させることであるが、これらに限定されることはない。] [0015] タンパク質切断部位での部位特異的切断は、薬学的活性物質の回復された活性化と同時に起こることと考えられる。] [0016] 本明細書において使用される「潜在型の薬学的活性物質」との用語は、LAPとアグリカナーゼタンパク質切断部位の会合のために潜在型である薬学的活性物質を含み得るが、これらに限定されることはない。具体的には、薬学的活性物質は、潜在型の融合タンパク質を形成するために、LAPに会合されたアグリカナーゼタンパク質切断部位へのその融合のために潜在型となり得る。] [0017] 本明細書において、「タンパク質」との用語は、一般的に言えば、ペプチド結合により共に連結された複数のアミノ酸残基を意味する。これは、ペプチド、オリゴペプチド、オリゴマーまたはポリペプチドと互換的に使用され、これらと同じ意味であって、これらの糖タンパク質および誘導体を含む。「タンパク質」との用語はまた、言及されたタンパク質と本質的に同じ生物活性または機能を有するタンパク質の断片、類似体および誘導体を含むことが意図される。] [0018] 本明細書において記載されるタンパク質の断片、類似体または誘導体は、少なくとも6アミノ酸の長さ、好ましくは10アミノ酸もしくは20アミノ酸の長さ、または50アミノ酸もしくは100アミノ酸までの長さを有してもよい。] [0019] タンパク質の断片、誘導体または類似体は、(i) 1つまたは複数のアミノ酸残基が、保存されたアミノ酸残基または保存されていないアミノ酸残基(好ましくは保存されたアミノ酸残基)で置換され、そのような置換されたアミノ酸残基が、遺伝暗号によってコードされたものであっても、またはなくてもよいもの;(ii)1つまたは複数のアミノ酸残基が置換基を含むもの;(iii)成熟ポリペプチドが、ポリペプチドの半減期を増加させる化合物のような他の化合物(例えばポリエチレングリコール)と融合されているもの;または(iv)付加的なアミノ酸が、ポリペプチドの精製のために使用されるリーダー配列または分泌配列のような成熟ポリペプチドと融合されているものであってもよい。そのような断片、誘導体および類似体は、本明細書の開示から当業者の範囲内であると考えられる。] [0020] 特に好ましいものは、いくつかのアミノ酸残基、例えば、5〜10アミノ酸残基、1〜5アミノ酸残基、1〜3アミノ酸残基、2アミノ酸残基、1アミノ酸残基、または0アミノ酸残基が任意の組み合わせで置換、欠失または付加されたタンパク質のアミノ酸配列を有する、変異体、類似体、誘導体および断片である。これらのうち特に好ましいものは、サイレント置換、付加および欠失であり、これらは本発明のタンパク質の性質および活性を変更しない。また、これに関して特に好ましいものは、保存的置換である。] [0021] 本発明の変異体の例は、1つまたは複数のアミノ酸が1つまたは複数の別のアミノ酸と置換することは別として、上述のように融合タンパク質である。当業者は、様々なアミノ酸が類似の性質を有することを認識している。物質における1つまたは複数のそのようなアミノ酸の置換は、しばしば、その物質の望ましい活性を除去することなく、1つまたは複数の他のそのようなアミノ酸によって置換される。] [0022] したがって、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンは、しばしば互いに(脂肪族側鎖を有するアミノ酸)置換され得る。これらの可能な置換のうち、グリシンおよびアラニンが互いに置換に使用されること(これらは比較的短い側鎖を有するため)、バリン、ロイシンおよびイソロイシンは、互いに置換に使用されること(これらは疎水性の大型の脂肪族側鎖であるため)が好ましい。しばしば互いに置換され得る他のアミノ酸には、以下が含まれる:フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン(芳香族側鎖を有するアミノ酸);リジン、アルギニンおよびヒスチジン(塩基性側鎖を有するアミノ酸);アスパラギン酸およびグルタミン酸(酸性側鎖を有するアミノ酸);アスパラギンおよびグルタミン(アミド側鎖を有するアミノ酸);ならびにシステインおよびメチオニン(硫黄含有側鎖を含むアミノ酸)。] [0023] この性質の置換は、しばしば「保存的」または「半保存的」アミノ酸置換として呼ばれる。] [0024] アミノ酸欠失または挿入もまた、上述された融合タンパク質のアミノ酸配列に関して行われ得る。したがって、例えば、ポリペプチドの活性に対して実質的な効果を有さないアミノ酸、またはそのような活性を少なくとも除去しないアミノ酸を欠失させてもよい。依然として活性を保持する一方でポリペプチドの全長および分子量を減少させることができるため、そのような欠失は利点を有し得る。これは、特定の目的に対して要求されるポリペプチドの量を減少させることができ、例えば、用量レベルを減少させることができる。] [0025] 上記融合タンパク質の配列に対してアミノ酸を挿入することもできる。これを、本発明の物質の性質を変更させるために(例えば、融合タンパク質に関して先に説明したように、同定、精製または発現に役立てるために)行ってもよい。] [0026] 任意の適した技術、例えば、部位特異的変異誘発法を用いて、本発明の融合タンパク質の配列に関してアミノ酸を変更することができる。] [0027] 天然型または非天然型のアミノ酸を用いて、本発明の範囲内でアミノ酸を置換または挿入することができることは、認められるべきである。天然または合成のアミノ酸を使用するか否かに関わらず、L-アミノ酸のみが存在することが好ましい。] [0028] 本発明に係るタンパク質は、付加的なN末端および/またはC末端アミノ酸配列を有してもよい。そのような配列は、例えばグリコシル化などの様々な理由のために提供され得る。] [0029] 本明細書において、「融合タンパク質」との用語は、一般的に言えば、水素結合もしくは塩橋を含む化学的手段によって、またはタンパク質合成を介したペプチド結合、またはその両方によって共に連結された、1つまたは複数のタンパク質を意味する。] [0030] 本発明の潜在関連ペプチド(LAP)は、TGFβの前駆体ドメインのコード配列、または実質的にそれと同一の配列を含んでよいが、それらに限定されることはない。] [0031] 当技術分野において公知のように、「同一性」は、配列を比較することによって決定されるような、2つもしくはそれ以上のポリペプチド配列の関係、または2つもしくはそれ以上のポリヌクレオチド配列の関係である。当技術分野において、同一性はまた、場合によっては、ポリペプチド配列またはポリヌクレオチド配列のストリング(string)の一致によって決定されるような、ポリペプチド配列またはポリヌクレオチド配列間の配列関連性の程度(相同性)を意味する。2つのポリペプチド配列または2つのポリヌクレオチド配列の間の同一性を測定するための多くの方法が存在しているが、同一性を決定するために一般に使用される方法は、コンピュータプログラムにおいて体系化されている。2つの配列の間の同一性を決定するために好ましいコンピュータプログラムには、GCGプログラムパッケージ(Devereux, et al., Nucleic acidsResearch, 12, 387 (1984))、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Atschul et al., J. Molec. Biol. 215, 403 (1990))が含まれるが、これらに限定されることはない。] [0032] 本発明のLAPは、例えば、 TGFβ-1、2もしくは3(ヒト由来)(Derynck et al., Nature, 316, 701-705 (1985); De Martin et al.,EMBO J. 6 3673-3677 (1987); Hanks et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 85, 79-82 (1988); Derynck et al., EMBO J. 7, 3737-3743 (1988); Ten Dyke et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, 4715-4719 (1988))、TGFβ-4(ニワトリ由来)(Jakowlew et al., Mol. Endocrinol. 2, 1186-1195 (1988))、またはTGFβ-5(アフリカツメガエル由来)(Kondaiah et al., J. Biol. Chem. 265, 1089-1093 (1990))の前駆体ペプチドなどの、TGFβの前駆体ドメインを含んでもよい。「前駆体ドメイン」との用語は、成熟タンパク質をコードする配列を含まない前駆体ペプチドをコードする配列として規定される。TGFβ 1、2、3、4および5の前駆体ドメインのアミノ酸配列(Roberts and Sporn, Peptide Growth Factors and their Receptors: Sporn, MB and Roberts, AB, Springer- Verlag, Chapter 8, 422 (1996))は図1に示されている。] [0033] 好ましくは、LAPのアミノ酸配列は、HGMP(Human Genome MappingProject)によって提供されるBLASTコンピュータプログラム(Atschul et al., J. Mol. Biol. 215, 403-410 (1990))のデフォルトパラメータを用いて、図1に示されるように、TGFβ 1、2、3、4または5(Roberts and Sporn, Peptide Growth Factors and their Receptors: Sporn, MB and Roberts, AB, Springer- Verlag, Chapter 8, 422 (1996))の前駆体ドメインに対して、アミノ酸レベルで、少なくとも50%の同一性を有する。より好ましくは、LAPは、1〜278残基を含む、図1に示されるように、TGFβ 1、2、3、4または5の前駆体ドメインに対して、核酸またはアミノ酸レベルで、少なくとも60%、70%、80%、90%およびより好ましくは95%(さらにより好ましくは少なくとも99%)の同一性を有してもよい。] [0034] LAPは、図1に示されるように、TGFβ 1、2、3、4または5(Roberts and Sporn, Peptide Growth Factors and their Receptors: Sporn, MB and Roberts, AB, Springer-Verlag, Chapter 8, 422 (1996))のLAPを含んでもよい。] [0035] LAPは、ジスルフィド結合形成のために、少なくとも2個のシステイン残基、例えば少なくとも4個、6個、8個、10個または20個のシステイン残基を含んでもよい。] [0036] LAPは、薬学的活性物質の周囲に保護的な「シェル(shell)」を提供してもよく、それによって、それを遮断して、その活性に重要な細胞表面または分子における他の分子との相互作用を妨害または防止してもよい。] [0037] LAPはまた、HGMPによって提供されたBLASTコンピュータプログラムのデフォルトパラメータを用いて、図1のLAP配列と少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%の同一性を有する配列を含んでもよい。] [0038] タンパク質切断部位は、アグリカナーゼによって切断可能である任意のアグリカナーゼ特異的切断部位を含んでもよい。アグリカナーゼ切断部位は、アグリカナーゼによって認識可能な多数のアミノ酸残基を含んでもよい。さらに、アグリカナーゼ部位のアミノ酸は、アグリカナーゼによって、タンパク質分解性に切断可能である1つまたは複数のペプチド結合によって連結されていてもよい。] [0039] アグリカナーゼ部位を切断し得るアグリカナーゼには、ADAMTS-4(アグリカナーゼ-1)、ADAMTS-5(アグリカナーゼ-2)およびADAMTS-Il(Tortorella, M.D., et al Osteoarthritis Cartilage, 2001. 9(6): p.539-552); Abbaszade, I., et al J Biol Chem, 1999. 274(33): p.23443-23450)が含まれるが、これらに限定されることはない。] [0040] ADAMTS-4(アグリカナーゼ-1)のタンパク質切断部位の配列は、図2に示される。適したADAMTS-4部位は、以下を含む。 HNEFRQRETYMVF DVQEFRGVTAVIR] [0041] 共通ADAMTS-4切断モチーフは、Hills et al(J. Biol. Chem. 282 11101-11109 (2007))に従って、以下のように表記され得る。 E-[AFVLMY]-X(0,1)-[RK]-X(2,3)-[ST]-[VYIFWMLA]] [0042] 好ましくは、本発明のアグリカナーゼタンパク質切断部位は、炎症および/または組織修復によって特徴付けされ得る関節炎または癌として診断された疾患の部位で切断される。より好ましくは、本発明のアグリカナーゼタンパク質切断部位は、ADAMTS-4(アグリカナーゼ-1)、ADAMTS-5(アグリカナーゼ-2)またはADAMTS- 11によって切断される。] [0043] アグリカナーゼ切断部位のアミノ酸配列は、HGMPよって提供されるBLASTコンピュータプログラムのデフォルトパラメータを用いて、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%の同一性を有する配列を含んでもよい。好ましくは、アグリカナーゼ切断部位をコードする核酸配列は、アグリカナーゼによる認識および切断に必要な最小限の数の残基を含む 。] [0044] 本発明はさらに、「リンカー」ペプチドを提供してもよい。好ましくは、リンカーペプチドは、タンパク質切断部位のアミノ酸配列に連結される。リンカーペプチドは、タンパク質切断部位をコードするアミノ酸配列のC末端またはN末端で提供されてもよい。好ましくは、リンカーペプチドは、タンパク質切断部位のアミノ酸配列と連結する。リンカーペプチドは、アミノ酸配列GGGGSまたはその多量体(例えば、二量体、三量体または四量体)を含んでもよく、適切なリンカーは(GGGGS)3であり得、またはHGMPによって提供されたBLASTコンピュータプログラムのデフォルトパラメータを用いて、それと少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでもよい。] [0045] 「リンカーペプチド」は、発現されたタンパク質に含まれる場合、好ましくは親水性領域を提供する任意のアミノ酸残基の配列を規定することが意図される。そのような親水性領域は、酵素によるタンパク質切断部位での切断を促進し得る。] [0046] 本明細書において使用されるように、「潜在性」の用語は、融合タンパク質と細胞表面における他の分子の間の相互作用を妨害し得る遮断効果に関するものであり得る。または、潜在性の用語は、融合タンパク質に会合された分子/物質の活性の減少(活性の消失まで、及び活性の消失を含む)を記載するために使用され得る。潜在性の用語はまた、融合タンパク質の安定効果に関するものであり得る。この効果は全部であってもよく、または活性物質の潜在性を達成するのに十分である場合には、部分的なものであってもよい。] [0047] 薬学的活性物質は、成長因子(例えば、TGFβ、上皮成長因子(EGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、神経成長因子(NGF)、コロニー刺激因子(CSF)、肝細胞成長因子、インスリン様成長因子、胎盤成長因子);分化因子;サイトカイン、例えば、インターロイキン(例えば、ILl、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-Il、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-23、IL-24、IL-25、IL-26、IL- 27、IL-28、IL-29、IL-30、IL-31、IL-32またはIL-33)またはインターフェロン(例えば、IFN-α、IFN-βおよびIFN-γ)、腫瘍壊死因子(TNF)、IFN-γ誘導因子(IGIF)、骨形成タンパク質(BMP、例えば、BMP-1、BMP-2、BMP-3、BMP-4、BMP-4、BMP-5、BMP-6、BMP-7、BMP-8、BMP-9、BMP-10、BMP-11、BMP-12、BMP-13);インターロイキン受容体アンタゴニスト(例えば、IL-1ra、IL-1RII);ケモカイン(例えば、MIP(マクロファージ炎症性タンパク質)、例えば、MIP1αおよびMIP1β;MCP(単球走化性タンパク質)、例えば、MCP1、2または3;RANTES(正常T細胞活性化時に制御、発現および分泌される(regulated upon activation normal T-cell expressed and secreted));栄養因子;サイトカイン阻害物質;サイトカイン受容体;フリーラジカル消去酵素、例えば、スーパーオキシドジスムターゼまたはカタラーゼ;プロドラッグ変換酵素(例えば、アンギオテンシン変換酵素、デアミナーゼ、デヒドロゲナーゼ、レダクターゼ、キナーゼおよびホスファターゼ);ペプチド模倣体;プロテアーゼ阻害物質;組織メタロプロテアーゼ阻害物質(TIMP、例えば、TIMP1、TIMP2、TIMP3またはTIMP4)またはセルピン(セリンプロテアーゼ阻害物質)を含む薬学的に活性なタンパク質であってもよいが、これらに限定されることはない。好ましくは、薬学的活性物質は、ヒトの治療のために、例えばヒト起源などの治療されるべき種から分離される。好ましくは、薬学的活性物質は、IFNβ、IL-4またはIL-1raである。] [0048] インターロイキンおよびサイトカインは、抗炎症性または炎症促進性であってもよい。抗炎症性サイトカイン、ならびにIL-4および/またはIL-10のような特定のインターロイキンは、関節炎の治療に適しているが、一方、炎症促進性サイトカイン、ならびにIL-1およびIL-2のような他のインターロイキンは、癌の治療に適している。] [0049] 本明細書において使用されるように、「ペプチド模倣体」とは、特定の立体構造にペプチドを維持する、非ペプチド骨格に組み込まれた所望のペプチド骨格の立体構造を有する物質を含むが、これらに限定されることはない。ペプチドの欠点の幾つかを有さないペプチド模倣体は、医薬に適さないペプチドの場合に興味深い。] [0050] ペプチド模倣体は、L型立体構造またはD型立体構造のペプチド骨格を含み得る。ペプチド模倣体の例には、メラノコルチン、アドレノコルチコトロピン(adrenocorticotrophin)ホルモン(ACTH)、ならびにシグナル伝達、感染および免疫において中枢神経系、内分泌系で役割を果たす他のペプチド模倣体物質が含まれる。] [0051] 薬学的活性物質は、化学療法剤または他の合成薬物のような化合物を含んでもよい。または、薬学的活性物質は、核酸に結合し脂質二重層を透過処理した、例えばポリリジン配列などのsiRNAまたはペプチド核酸(PNA)配列(Wyman et al., Biological Chemistry, 379, 1045-1052 (1998))、または脂質二重層を通じて輸送を促進するKALAペプチド(Wyman et al, Biochemistry, 36, 3008-3017 (1997))、または細胞膜を介してポリペプチドを細胞に取り込ませることができるタンパク質形質導入ドメイン(PTD)(Pi et al Molecular Therapy 2, 339-347 (2000))を含んでもよい。] [0052] 本発明の文脈において、「〜に会合する(associating with)」との用語は、化学的架橋またはペプチド結合の連結を含むがこれらには限定されない、全ての会合手段を含むことが意図される。] [0053] 別の態様において、本発明は、任意で、潜在型TGFβ結合タンパク質(LTBP)に会合された、本発明の融合タンパク質をさらに提供する。典型的には、融合タンパク質は、複合体を形成するためにLTBPに共有結合される。好ましくは、会合は、LAPの33番目のCysとLTBPの3番目の8Cys残基との間のジスルフィド結合を介している。融合タンパク質に会合されたLTBPはLTBP 1、2、3もしくは4(Kanzaki et al., Cell, 61, 1051-1061 (1990); Tsuji et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 8835-8839 (1990); Moren et al., J. Biol. Chem. 269, 32469-32478 (1994); Yin et al., J. Biol. Chem. 270, 10147-10160 (1995); Gibson et al., Mol. Cell. Biol. 15, 6932-6942 (1995); Saharinen et al., J. Biol. Chem. 273, 18459-18469 (1998))、または3番目の8 Cysリピートを含むようなLTBP断片、またはHGMPによって提供されたBLASTコンピュータプログラムのデフォルトパラメータを用いて、LTBP配列と少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%の同一性を有するアミノ酸またはヌクレオチドの配列を有する相同体を含んでもよいが、これらに限定されることはない。] [0054] LTBPの切断により、LTBP複合体から融合タンパク質を放出してもよい。この様式において、LTBPを切断し得る酵素は、トロンボスポンジン(Schultz et al., The Journal of Biological Chemistry, 269, 26783-26788 (1994); Crawford et al., Cell, 93, 1159-1170 (1998))、トランスグルタミナーゼ(Nunes et al., J. Cell, Biol. 136, 1151-1163 (1997); Kojima et al., The Journal of Cell Biology, 121, 439-448 (1993))、MMP9およびMMP2(Yu and Stamenkovic, Genes and Dev, 14, 163-176 (2000))を含むが、これらに限定されることはない。] [0055] 本発明は、上記のように本発明の第1局面の融合タンパク質をコードする核酸をさらに提供する。本発明の第2の局面は、薬学的活性物質をコードする第1の核酸配列、LAPをコードする第2の核酸配列を含む核酸構築物であって、アグリカナーゼタンパク質切断部位をコードする核酸配列が、第1の核酸配列と第2の核酸配列との間に提供される核酸構築物を提供する。] [0056] 「核酸構築物」の用語は、一般に、クローニングによって得られた、または化学合成によって製造されたDNA、cDNAまたはmRNAなどのRNAであってもよい任意の長さの核酸を意味する。DNAは、1本鎖または2本鎖であってもよい。1本鎖DNAは、コードセンス鎖であってもよく、または非コードもしくはアンチセンス鎖であってもよい。治療的使用のため、核酸構築物は、治療される被験体において発現可能な形態であることが好ましい。] [0057] 好ましくは、第1の核酸配列は、タンパク質IFNβ、IL-4またはIL-1raをコードする。本発明の一つの態様において、第1の核酸配列は、マウスまたはヒト由来のIFNβ、IL-4またはIL-1raをコードする。] [0058] 本発明の第2局面の核酸構築物は、例えば発現ベクターなどのベクターの形態であってもよく、特に、染色体、エピソームおよびウイルス由来ベクター、例えば、細菌プラスミド由来、バクテリオファオージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エレメント由来、酵母染色体エレメント由来、バキュロウイルス、SV40などのパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルスおよびレトロウイルスなどのウイルス由来のベクター、ならびにプラスミドならびにコスミドおよびファージミドなどのバクテリオファオージ遺伝因子由来のベクターなどの、上記の組み合わせに由来するベクターを含んでもよい。一般に、宿主中でポリペプチドを発現するために核酸を維持し、増殖しまたは発現するために適した任意のベクターが、これに関して発現のために使用されてもよい。] [0059] 本発明は、任意で、本明細書に記載された潜在型TGFβ結合タンパク質(LTBP)に会合された、本発明の第2局面の核酸構築物をコードするタンパク質をさらに提供する。典型的には、核酸構築物によってコードされたタンパク質は、複合体を形成するためにLTBPに共有結合される。好ましくは、会合は、LAPの33番目のCysとLTBPの3番目の8Cys残基との間でジスルフィド結合を介している。] [0060] 好ましくは、本発明の第2局面の核酸構築物は、プロモーター、または核酸の発現を制御する他の調節配列を含む。プロモーター、および核酸の発現を制御する他の調節配列は、当技術分野において同定されており公知である。当業者であれば、全プロモーターまたは他の調節配列を利用することが必須ではない可能性もあることを認識するであろう。最小限の必須調節エレメントのみが要求されてもよく、実際、このようなエレメントを、キメラ配列または他のプロモーターを構築するために使用することができる。もちろん、必須の要件は、組織および/または時間的特異性を保つことである。プロモーターは、任意の適した既知のプロモーター、例えば、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、CMV最初期プロモーター、HSVチミジンキナーゼ、初期および後期SV40プロモーター、またはラウス肉腫ウイルス(RSV)のプロモーターなどのレトロウイルスLTRのプロモーター、ならびにマウスメタロチオニン-Iプロモーターなどのメタロチオニンプロモーターであってもよい。プロモーターは、プロモーター活性のために含まれる最小限(エンハンサーエレメントなしのTATAエレメントなど)、例えば、CMVプロモーターの最小配列を含んでもよい。] [0061] 好ましくは、プロモーターは、第1および/または第2の核酸配列に連結する。] [0062] 本明細書に記載されるように、本発明の第2局面の核酸構築物は、ベクターの形態であってもよい。しばしば、ベクターはトランスフェクトされた(または形質転換された)細胞の選択を可能にし、好ましくは、異種性のDNAを組み込んでいるベクターを含む細胞の選択を可能にする、1つまたは複数の発現マーカーを含む。] [0063] 本発明の一つの態様は、本発明の第2局面の核酸構築物を含む細胞に関する。細胞は、クローニングを含む、核酸の操作に有用な「宿主」細胞と呼ばれ得る。または、細胞は、核酸の発現を得るための細胞であってもよい。 本発明の核酸構築物の発現のために適した宿主細胞の例示には、ウイルスベクター中に核酸をカプセル封入したウイルスパッケージング細胞;連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌、ストレプトマイセスおよび枯草菌などの細菌細胞;例えば、サッカロマイセス・セレビシエおよびアスペルギルス細胞などの酵母細胞などの単細胞;ショウジョウバエ52およびスポドプテラSf9細胞などの昆虫細胞、CHO、COS、C127、3T3、PHK.293などの動物細胞、ならびにボーズメラノーマ(Bowes Melanoma)細胞および他の適したヒト細胞;ならびに例えばシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)などの植物細胞が含まれる。] [0064] 宿主細胞への発現ベクターの導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAEデキストランを介したトランスフェクション、マイクロインジェクション、カチオン性脂質を介したトランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、スクレープローディング(scrape loading)、弾丸導入(ballistic introduction)、感染または他の方法によって行うことができる。そのような方法は、Sambrook et al, Molecular Cloning, a Laboratory Manual, Second Edition, Coldspring Harbor Laboratory Press, Coldspring Harbor, N. Y. (1989)などの多くの標準的な実験マニュアルに記載されている。] [0065] 成熟タンパク質は、適切なプロモーターの制御下で、CHO細胞、酵母、細菌または他の細胞のような哺乳類細胞を含む宿主細胞において発現させることができる。本発明の第3局面の核酸構築物に由来するRNAを用いたそのようなタンパク質を産生するために、無細胞翻訳システムを利用することができる。原核生物および真核生物の宿主と共に使用するための適したクローニングおよび発現ベクターは、Sambrook et al, Molecular Cloning, a Laboratory Manual, Second Edition, Coldspring Harbor Laboratory Press, Coldspring Harbor, N. Y. (1989)に記載されている。] [0066] タンパク質は、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、レクチンおよび/またはヘパリンクロマトグラフィーを含む周知の方法によって、組換え細胞から回収し精製することができる。治療のために、核酸構築物(例えば、組換えベクターの形で)は、Sambrook et al, Molecular Cloning, a Laboratory Manual, Second Edition, Coldspring Harbor Laboratory Press, Coldspring Harbor, N. Y. (1989)に記載されるようなカラムクロマトグラフィーの手段などの当技術分野において公知の技術によって精製されてもよい。] [0067] 本発明の第3の局面により、関節炎または癌の治療における使用のための、本発明の第1局面に係る組成物が提供される。したがって、本発明のこの局面は、アグリカナーゼタンパク質切断部位によって薬学的活性物質に連結された潜在関連ペプチド(LAP)を含む融合タンパク質を含む組成物の被験体への投与を含む、関節炎または癌を治療する方法に及び、該方法を含むものである。] [0068] 本発明は、関節炎または癌の治療における使用のための、上述したような組成物を提供する。関節炎は、体の関節に障害が生じた疾患の状態(または関節症)の群を規定するものであり、関節の外傷の後、関節の感染の後または加齢の結果として生じ得る骨関節炎(変性関節疾患としても知られる)を含む。関節炎の他の形態には、自己免疫疾患である関節リウマチおよび乾癬性関節炎が含まれ、化膿性関節炎は、関節における感染によって生じる。癌は、例えば神経膠芽腫などの腫瘍として規定され得る、体内の細胞の異常な増殖によって特徴付けられる疾患の群を規定する。神経膠芽腫はまた、グレード4星状細胞腫として呼ばれることもある。] [0069] 第4の局面において、本発明は、関節炎または癌の治療における使用のための、本発明の第2局面に係る核酸配列を提供する。したがって、この局面は、本発明の第2局面の核酸構築物の被験体への投与を含む、関節炎または癌の治療のための方法に及び、該方法を含むものである。核酸構築物が本発明の治療方法において使用される場合、該構築物は、例えば、プラスミドまたはウイルスなどの発現ベクターの形態で、発現構築物の部分として使用されてもよい。そのような方法において、該構築物は、静脈内、皮内、筋肉内、経口的にまたは他の経路によって投与されてもよい。] [0070] 本発明の第2局面の核酸構築物およびそれらに由来するタンパク質は、単独で使用されてもよく、または例えば、抗炎症剤、細胞障害剤、細胞分裂阻害剤もしくは抗菌剤などの治療用化合物のような他の化合物と併用されてもよい。本発明において有用な核酸構築物およびタンパク質は、好ましくは、単離された形態で提供され、好ましくは、均一性に精製される。] [0071] 本明細書において使用されるように、「治療」という用語は、ヒトまたは非ヒト動物の利益になり得る任意のレジメを含む。「非ヒト動物」の治療は、ウマを含む家畜動物、およびペット動物(例えば、ネコおよびイヌ)、ならびにヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ科のメンバーを含む農園/農業用の動物の治療にまで及ぶ。治療は、任意の存在する状態または障害に関するものであってよく、または予防的なもの(予防的治療)であってもよい。治療は、遺伝性疾患または後天性疾患の治療であってもよい。治療は、急性状態または慢性状態の治療であってもよい。好ましくは、治療は、炎症に関連する状態/障害の治療である。本発明の第3局面の核酸構築物における第1の核酸配列は、骨関節炎、強皮症、腎疾患、関節リウマチ、炎症性腸疾患、多発性硬化症、アテローム硬化症、癌、または任意の炎症性疾患を含むが、これらには限定されない障害の治療に使用するためのタンパク質をコードしてもよい。] [0072] 本発明の第2局面の核酸構築物は、遺伝子治療のために本発明の方法において治療的に使用され得る。または、核酸構築物によってコードされたタンパク質は、本明細書に記載されるように直接的に投与されてもよい。] [0073] 第2局面の核酸構築物の投与は、物理的方法によって標的部位に方向付けられてもよい。これらの例には、例えば、リン酸緩衝食塩水のような薬学的に適した賦形剤中の溶液中などの適したビヒクル中のベクターの形態における「裸の(naked)」核酸の局所投与、および公知の方法に従ったパーティクルボンバードメントのような物理的方法によるベクターの投与が含まれる。] [0074] 本発明の第3局面の核酸構築物またはタンパク質をレシピエントに直接的に投与する他の物理的方法には、超音波、電気刺激、エレクトロポレーションおよびマイクロシーディング(microseeding)が含まれる。投与方法にはさらに、経口投与または吸入を介した投与が含まれる。] [0075] 患者にインサイチューで細胞中に遺伝材料を送達するためのシステムである、送達のマイクロシーディング様式が特に好ましい。この方法は、米国特許第5697901号に記載されている。] [0076] 本発明の第2局面に係る核酸構築物はまた、送達ベクターの手段によって投与されてもよい。これらには、当技術分野において公知のアデノウイルス、レトロウイルスまたはレンチウイルス送達ベクターなどのウイルス送達ベクターが含まれる。] [0077] 他の非ウイルス送達ベクターには、当技術分野において公知のリポソーム送達ベクターを含む脂質送達ベクターが含まれる。] [0078] 形質転換宿主細胞を介して投与を行ってもよい。そのような細胞には、当技術分野において公知の遺伝子導入方法によって核酸構築物が導入された被験体から回収された細胞が含まれる。培養において形質転換された細胞を成長させた後、被験体に移植される。] [0079] 本明細書において使用されるように、「遺伝子治療」の用語は、患者の利益に対して体細胞の組換え遺伝子操作によって遺伝子を導入すること(体細胞遺伝子治療)を意味する。さらに、遺伝子治療は、エクスビボとインビボの技術に分けることができる。エクスビボ遺伝子治療は、患者由来の体細胞を取り出し、取り出された細胞をベクター(すなわち組換えベクター)で処理した後、処理された細胞を患者に戻すことに関する。インビボ遺伝子治療は、組換え遺伝子ベクターを、例えば静脈内または血管内の手段によって直接的に投与することに関する。] [0080] 好ましくは、本発明の遺伝子治療の方法は、エクスビボで実施される。遺伝子治療においては、好ましくは、本発明の発現ベクターは、処理される被験体に発現されるように投与される。したがって、ヒト遺伝子治療のために、プロモーターは、好ましくはヒト遺伝子由来であるか、ヒトCMV由来のプロモーターなどのヒトにおいて典型的に発現される遺伝子由来のヒトプロモーターである。] [0081] 遺伝子治療のために、本発明は、ヒトおよび非ヒト哺乳類の体細胞を操作する方法を提供し得る。] [0082] 本発明はまた、非ヒト哺乳類の生殖系細胞の操作を含んでもよい遺伝子治療方法を提供する。] [0083] したがって、本発明は、ヒトに哺乳類細胞を導入する工程であって、該ヒト細胞が、本発明の第2局面に係る核酸構築物を挿入するためにインビトロで処理されたものである工程を含む、ヒトに治療用タンパク質を提供する方法を提供する。] [0084] エクスビボ体細胞遺伝子治療方法の個々の各工程も、本発明に包含される。例えば、患者から取り出された細胞を適したベクター中の本発明の第3局面の核酸構築物によって操作する工程である。本明細書において使用されるように、「操作された細胞」の用語は、組換えベクターでトランスフェクトされた細胞を包含する。] [0085] 関節炎または癌の治療のための医薬の製造における、トランスフェクトされた細胞の使用も意図される。] [0086] 本発明はまた、ウマを含む家畜動物、およびペット動物(例えば、ネコおよびイヌ)、ならびにヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ科の哺乳類を含んでもよい農園動物の治療/予防のための獣医学における適用を見出すことができる。] [0087] 本発明はまた、本発明の第5局面または第2局面の核酸構築物またはタンパク質を含む組成物に関する。したがって、本発明の融合タンパク質または核酸構築物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体と組み合わせて使用されてもよい。そのような担体には、食塩水、緩衝食塩水、ブドウ糖、リポソーム、水、グリセリン、エタノールおよびそれらの組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されることはない。] [0088] 薬学的組成物は、例えば、経口的、局所的、静脈内、筋肉内、鼻腔内又は皮内等の経路による投与を含む、患者の疾患を治療するのに効果的な、任意の効果的で便利な様式において投与されてもよい。治療において、または予防として、活性物質は、注射用組成物、例えば、好ましくは等張の滅菌水溶性分散として個体に投与されてもよい。] [0089] 哺乳類、特にヒトに投与するために、活性物質の一日の用量は、O.O1 mg/kg体重から、典型的には約1 mg/kgであると考えられる。任意の事象において医師は、個体の年齢、体重、性別および応答を含む因子に依存する、個体に対して最も適した実際の用量を決定する。上記用量は、平均的な場合の例示である。もちろん、高用量または低用量が価値がある場合があり得、そのようなことは、本発明の範囲内である。] [0090] 本発明の第6の局面は、LAPおよびアグリカナーゼタンパク質切断部位を含む融合タンパク質であって、薬学的活性物質に会合された融合タンパク質を提供する。薬学的活性物質は、上記したようなものであってもよい。本発明のこの局面のいくつかの態様において、薬学的活性物質はsiRNA分子またはPNA分子であってもよい。] [0091] 本発明はさらに、本発明の第6局面の融合タンパク質をコードする核酸構築物を提供する。核酸構築物は、好ましくは、アグリカナーゼタンパク質切断部位をコードするLAP隣接核酸配列をコードする核酸配列を含む。好ましくは、LAPをコードする核酸配列は、アグリカナーゼタンパク質切断部位をコードする核酸配列に適切に機能的に結合される。] [0092] 本発明はさらに、本明細書に記載された潜在型TGFβ結合タンパク質(LTBP)に任意で会合された、本発明の第6局面の融合タンパク質を提供する。] [0093] 本発明の第6局面の融合タンパク質は、ペプチド結合の連結手段によって薬学的活性物質に会合されてもよい。または、融合タンパク質は、化学的結合の手段によって、例えば、化学療法剤、合成薬剤またはPNAなどの化合物に融合タンパク質を架橋することによって、薬学的活性物質に会合されてもよい。] [0094] 好ましくは、薬学的活性物質は、本発明の第7の局面の融合タンパク質において、タンパク質切断部位のアミノ酸配列のC末端に連結される。より好ましくは、薬学的活性物質は、アグリカナーゼタンパク質切断部位のアミノ酸配列のC末端残基に接続する。] [0095] 本発明の第6局面の融合タンパク質および会合された薬学的活性物質は、単独で使用されてもよく、または例えば、抗炎症剤、細胞障害剤、細胞分裂阻害剤もしくは抗菌剤などの治療用化合物のような他の化合物と併用されてもよい。そのような投与は、同時、別々に、または連続的に行ってもよい。化合物は、必要に応じて指示書を含み得るキットの形態で調製されてもよい。] [0096] 好ましくは、本発明の第6局面の融合タンパク質および会合された薬学的活性物質は、本明細書に記載されるように患者に直接的に投与される。] [0097] 本発明はまた、本発明の第6局面の融合タンパク質および会合された薬学的活性物質を含む組成物に関する。したがって、融合タンパク質および会合された薬学的活性物質は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体と組み合わせて使用されてもよい。そのような担体には、食塩水、緩衝食塩水、ブドウ糖、リポソーム、水、グリセリン、ポリエチレングリコール、エタノールおよびそれらの組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されることはない。] [0098] 薬学的組成物は、例えば、経口的、局所的、静脈内、筋肉内、鼻腔内又は皮内等の経路による投与を含む、患者の疾患を治療するのに効果的な、任意の効果的で便利な様式において投与されてもよい。治療において、または予防として、活性物質は、注射用組成物、例えば、好ましくは等張の滅菌水溶性分散として個体に投与されてもよい。] [0099] 本発明の第7の局面は、本発明の第5局面の融合タンパク質、本発明の第2局面の核酸構築物、または本発明の第6局面に係る融合タンパク質および会合された薬学的活性物質、ならびに経口投与用の錠剤、肺投与用の吸入器、および静脈内投与用の注射可能な溶液を含むが、これらには限定されない投与ビヒクルを含む部分のキットを提供する。] [0100] 本発明の第8の局面は、宿主細胞での融合タンパク質の組換え的発現による産生、発現された融合タンパク質の精製、ならびにペプチド結合の連結、水素結合もしくは塩結合または化学的架橋の手段による薬学的活性物質と精製された融合タンパク質との会合を含む、本発明の第1局面の融合タンパク質を調製する方法を提供する。薬学的活性物質がペプチドである、本発明のこの局面のいくつかの態様において、融合タンパク質は、ペプチドが多量体化、例えば二量体化または三量体化可能であるように水素結合または塩結合を用いて調製され得る。] [0101] 本発明の第9の局面は、潜在関連ペプチド、アグリカナーゼ切断配列、および薬学的活性物質をコードし、任意でアグリカナーゼ切断部位のいずれかの側にリンカー配列を含む核酸配列を共に連結する工程を含む、本発明の第2局面の核酸構築物を調製する方法を提供する。] [0102] 本発明の好ましい態様は、サイトカイン、好ましくはインターフェロンまたはインターロイキンである薬学的活性物質に潜在性を提供する方法であって、好ましくはTGFβに由来し、アグリカナーゼタンパク質切断部位、好ましくはADAM-TS4切断部位に会合された、潜在関連ペプチドを有する融合タンパク質、および薬学的活性物質を構築する工程を含む方法を提供する。好ましくは、薬学的活性物質は、LAP切断部位−活性物質のようなタンパク質切断部位およびLAPに続く。] [0103] 本発明の第2局面およびそれに続く局面の全ての好ましい特徴は、第1局面に対して必要な変更を加えたものである。] [0104] 本発明は、以下の非制限的な実施例に関連して記載される。] [0105] 実験1:ADAMTS-4感受性LAP-IL-4の発生 Hills et al (J. Biol. Chem. 282: 11101-11109 (2007))により報告されたアグリカナーゼ切断部位、B05およびB06は、LAP-IL-4構築物のEcoR1とNot1部位との間にクローニングされた重複したオリゴデオキシヌクレオチドを用いて、リンカー(GGGGS)3を有するいずれかの側に隣接された(図4または図5参照)。] [0106] LAP-mIL-4の中にアグリカナーゼ切断部位をクローニングするため、切断部位B05およびB06をコードする以下のオリゴヌクレオチドが、クローニングのためにHPLCによって精製された。 B06: いずれかの端にGGGGSを有するDVQEFRGVTAVIR Aat II B05: いずれかの端にGGGGSを有するHNEFRQRETYMVF BamH1] [0107] 最終的な構築物を作成するために、EcoR1およびNot1によってLAP-mIL4構築物を切断し、作成された大きな断片を精製した。オリゴヌクレオチドをアニーリングした後、それらの中に切断配列をクローニングした。DNA配列決定のために陽性クローンを送った。B05は新しいAatII部位を有し、B06はBamH1部位を有する。]
权利要求:
請求項1 潜在関連ペプチド(latency associated peptide:LAP)および薬学的活性物質を含む、融合タンパク質であって、該LAPおよび該薬学的活性物質が、アグリカナーゼタンパク質切断部位を含むアミノ酸配列によって連結されている、融合タンパク質。 請求項2 前記潜在関連ペプチド(LAP)が、TGFβの前駆体ドメインである、請求項1に記載の融合タンパク質。 請求項3 前記潜在関連ペプチド(LAP)が、TGFβ-1、TGFβ-2、TGFβ-3、TGFβ-4またはTGFβ-5の前駆体ドメインである、請求項2に記載の融合タンパク質。 請求項4 前記アグリカナーゼ切断部位が、ADAMTS-4(アグリカナーゼ-1)、ADAMTS-5(アグリカナーゼ-2)またはADAMTS-11によって切断される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 請求項5 前記アグリカナーゼ切断部位が、ADAMTS-4(アグリカナーゼ-1)によって切断される、請求項4に記載の融合タンパク質。 請求項6 前記アグリカナーゼ切断部位が、共通配列E-[AFVLMY]-X(0,1)-[RK]-X(2,3)-[ST]-[VYIFWMLA]によって規定される、請求項5に記載の融合タンパク質。 請求項7 前記アグリカナーゼ切断部位が、HNEFRQRETYMVF、またはDVQEFRGVTAVIRである、請求項6に記載の融合タンパク質。 請求項8 前記アグリカナーゼ切断部位に隣接してペプチドリンカー配列が存在する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 請求項9 前記ペプチドリンカー配列が、GGGGSまたはその多量体である、請求項8に記載の融合タンパク質。 請求項10 前記薬学的活性物質がタンパク質である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 請求項11 前記薬学的に活性なタンパク質が、成長因子、分化因子、サイトカイン、ケモカイン、栄養因子、サイトカイン阻害物質、サイトカイン受容体、フリーラジカル消去酵素(free-radical scavenging enzyme)、プロドラッグ変換酵素、ペプチド模倣体、プロテアーゼ阻害物質、組織メタロプロテアーゼ阻害物質、またはセリンプロテアーゼ阻害物質である、請求項10に記載の融合タンパク質。 請求項12 前記サイトカインが、インターロイキンまたはインターフェロンである、請求項11に記載の融合タンパク質。 請求項13 潜在型TGFβ結合タンパク質に会合された、前記請求項のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 請求項14 LAPおよびアグリカナーゼタンパク質切断部位を含む融合タンパク質であって、薬学的活性物質に会合された融合タンパク質。 請求項15 関節炎または癌の治療に使用するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 請求項16 請求項1〜14のいずれか一項に記載の融合タンパク質を含む、薬学的組成物。 請求項17 薬学的活性物質をコードする第1の核酸配列、LAPをコードする第2の核酸配列を含む、核酸構築物であって、該第1の核酸配列と該第2の核酸配列との間に、アグリカナーゼタンパク質切断部位をコードする核酸配列が提供される、核酸構築物。 請求項18 前記アグリカナーゼ切断部位が、ADAMTS-4(アグリカナーゼ-1)、ADAMTS-5(アグリカナーゼ-2)またはADAMTS-11によって切断される、請求項17に記載の核酸構築物。 請求項19 前記薬学的活性物質が、成長因子、分化因子、サイトカイン、ケモカイン、栄養因子、サイトカイン阻害物質、サイトカイン受容体、フリーラジカル消去酵素、プロドラッグ変換酵素、ペプチド模倣体、プロテアーゼ阻害物質、組織メタロプロテアーゼ阻害物質、またはセリンプロテアーゼ阻害物質である、請求項17または18に記載の核酸構築物。 請求項20 請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物を含む、ベクター。 請求項21 請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物によってコードされた、融合タンパク質。 請求項22 請求項21に記載のベクターまたは請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物を含む、細胞。 請求項23 関節炎または癌の治療に使用するための、請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸配列、または請求項23に記載の細胞。 請求項24 請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物または請求項22に記載の細胞を含む、薬学的組成物。 請求項25 関節炎または癌の治療のための医薬の製造における、請求項1〜14のいずれか一項に記載の融合タンパク質の使用。 請求項26 関節炎または癌の治療のための医薬の製造における、請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸配列または請求項22に記載の細胞の使用。 請求項27 潜在関連ペプチド(LAP)および薬学的活性物質を含む融合タンパク質を含む組成物の被験体への投与を含む、関節炎または癌を治療する方法であって、該LAPおよび該薬学的活性物質が、アグリカナーゼタンパク質切断部位を含むアミノ酸配列によって連結されている、方法。 請求項28 請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物または請求項22に記載の細胞の被験体への投与を含む、関節炎または癌を治療する方法。 請求項29 請求項1〜14のいずれか一項に記載の融合タンパク質、請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物、もしくは請求項22に記載の細胞、および投与ビヒクルを含む、パーツのキット。 請求項30 宿主細胞での前記融合タンパク質の組換え的発現による産生、発現された該融合タンパク質の精製、ならびにペプチド結合の連結、水素結合もしくは塩結合または化学的架橋の手段による薬学的活性物質と精製された該融合タンパク質との会合を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の融合タンパク質を調製する方法。 請求項31 潜在関連ペプチド、アグリカナーゼ切断配列、および薬学的活性物質をコードし、任意でアグリカナーゼ切断部位のいずれかの側にリンカー配列を含む核酸配列を共に連結する工程を含む、請求項17〜19のいずれか一項に記載の核酸構築物を調製する方法。
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Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
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